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前略 大阪のおかん アーカイブ

2007年02月02日

前略、大阪のおかん

 今年の正月は、仕事が忙しくて帰ることができませんでした。
正月ゆっくり休めましたか?


 僕は休みもなく、年末からずっと仕事があって、
ゆっくりなんてこれっぽっちもできひんかったけど、
元気にやってるんで心配せんとって下さい。
そんな中でも一応は初詣に行ってきました。

小豆島の人たちは、八幡さんに詣でるのが
習わしみたいで、僕もそれに習って、
土庄八幡神社に仕事の合間を縫って出かけました。
正月に働いとると、「正月気分」なんてもんは
まったく感じませんが、ようさん人のおる神社に
来てみると、1年の始まりの、あのなんか期待感
みたいな、新鮮な気分を吸い込むことができました。


 そしたら、急におかんのおせちが食べたくなりました。

僕がまだ実家におった頃は、必ず家族4人で正月を
過ごしましたね。年末頃になるとちょっとずつおせちの
準備をしとったおかん。その大変さをここの厨房で働いて、
ようわかりました。

煮しめに、かずのこ、雑煮、それから栗きんとん。
どれも正月にしか顔合わさへんような料理やけど、
なんかええよな、正月の料理って。

島の人らは祭りとか、行事とか、そういうんがようあるから、
1年のうちで何回かはこういう料理食べはるみたいやけど、
うちはほんまに年1回のもんやった。
出来合いのもんが多くて、とくにうまいいうもんでもなかったけど、
なんやおかんのおせちが食べとうなりました。


 1月も終わって、島外からのお客さんも、地元の新年会も
ぼちぼちになってきました。

久しぶりに家に帰ろうかなぁ、と思ってます。
おかんの料理、久しぶりに食べたい。
土産はなにがええですか?
いまの時期やとゲタ干し(シタビラメの干したやつ)が
うまいみたいなんで、それをもって帰ろかなぁ思てます。

まだまだ寒いから体には気をつけて下さい。

草々

スタッフ1号 追記

これはふるさと荘の飲料課、厨房で働いている
S君が書いてくれたものです。

S君より原文を渡され、書き込んでいるうちに、
京都で一人暮らしを始めた頃の自分とだぶらせ、
まぶたの上の温度が少しだけ上昇しました。

S君は大学を卒業後、大阪から単身小豆島に
移住してきた、ちょっと変わり者の青年です。
青年というのは、両親の庇護を離れ、
ひとりぼっちになったときから一人の大人として
歩んでゆくのかもしれませんね。

若い人たちが明るく楽しく、そして夢を持って
働くことができる職場づくりに少しでも尽力
できますようがんばりたいとあらためて思いました。

こんな素敵な若者が働く小豆島ふるさと村
ふるさと荘を一度訪れてみてはいかがですか?

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S君の「前略、大阪のおかん」は月に一度の更新を予定しております。

2007年03月19日

前略、大阪のおかん

 先日は久しぶりの実家にほっとしました。農家のお家で教えてもらって作った麦味噌のお土産、喜んでもらえて、ほんまよかったです。
 久しぶりに実家に帰って思ったことは、やっぱり家の、おかんの作るごはんが一番うまいということです。僕が働いとる厨房の職人さんたちに比べたら、そらおかんの作るもんは粗末なもんやし、手抜きやけど、「久しぶりに帰ってきた息子のために」と、特別でもなんでもない、いっつも食うとったもんを、いつもの食器に、いつものテーブルで食わしてくれる、それがなんや心にしみるくらいうまかったです。

 そうそう、実家に帰った二日目のことをおかんに謝らんといけません。夕方前におやじと出かけて、なかなか帰らなかったことがあったやろ?飯時になっても帰ってこんくて、おかんは「ごはん用意して待ってるのに!」と怒って電話してきました。実はあの日、おやじとな、結婚記念日のプレゼントを買いに行ってたんや。
 突然おやじが「ちょっと付き合ってくれ」言うて、何かと思たら、顔赤くして、
 「結婚記念日のお母さんへのプレゼント、一緒に選んでくれ」って。
 あんなおやじ初めて見たし、おやじと一緒にプレゼント選ぶいうんも初めてのことで、お互いなんや照れくさかったけど、嬉しかった。資金もぜんぜんのうて、男二人じゃなかなか決まらんで、結局最後にはまゆみ(僕の妹)にも協力してもろて、洋服を買いました。もうおやじからもろて、着てみましたか?
 
 ちょっと遅なったけど、僕からも、「結婚26年、おめでとう。」

 大阪から島に帰ってきたら、春頃に結婚式の予約が入ったぞ!!と支配人が嬉しそうにおっしゃってました。結婚式の予約が入るなんて、もう何年ぶりかのことらしく、準備が大変やろうけど、めでたいことで、ありがたいことです。僕も早く一人前になって、ここで嫁さんもろて、おやじとおかんを安心させたいと、その話を聞いて思いました。
 
 昔、瀬戸内海の島からお嫁さんが嫁いでいくときは、小舟で嫁いでいったそうです。「瀬戸の花嫁」いうて、歌にもなったそうです。その歌を、このあいだ近所のおばさんが歌って教えてくれました。最近の歌みたいに派手なもんでないけど、島の海と風にはとても合う、優しくて哀愁の漂う歌で、なんや気に入ってときどき口ずさんでます。つぎに帰るときは、「瀬戸の花嫁」をお土産に帰るかもしれへんよ。

早々
 

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