スタッフ・事業課ブログ

2020.10.10
いちご園から「そっと教えます」

小豆島ふるさと村いちご園から「そっと教えます」PART119

栽培記録の振り返り

 昨年は9月初旬の温度高によって花芽分化が進まず、1回目は3割~4割程度が花を咲かせませんでした。その上定植後も苗を大きく育てることだけを注視し、液肥濃度を高めで設定。その結果、1回目に続き、2回目(12月に開花)の花もあまりそろわず開花し、ダラダラとした収穫となり、収量も上がりませんでした。

 1回目に関しては天候の要因が大きく、回避することは難しかったと考えますが、急がず定植(昨年は9月21日頃からスタート)を行っていれば、少しは改善していたのではと考えます。2回目に関しても、1回目の開花(11月初中旬)時期まで、液肥濃度を抑えて設定していれば、こちらも同様に考えます。

 こんな考え、反省が出来たのも、いちご栽培に携わった当初、教授いただいていた方からの言葉をメモした、栽培管理記録を読み返したからです。そこには「1回目の花が開花するまでは、極力液肥濃度を抑えて、2回目の花に備えること」と記載。その当時は1回目の花の段階で、2回目の花への備え? 1回目の花には関係ないのか?という感じで、ほぼ理解できておりませんでした。それが人間の目には見えない植物内で、既に2回目の花芽が分化する。それもタイミング的には1回目の花が開花する頃だと理解したのは、恥ずかしながらつい数年前のこと。

 栽培記録のメモには「・・・2回目の花に備えること」のあとに「但し葉色をよく観察して、黄緑色が強くなってきたら、液肥濃度を上げること」と記載しておりました。そんなことで今年は、女峰の定植時期を9月25日から本格的にスタートし、液肥に関しても葉色を確認しながら、極力抑え気味で設定。

 但しよつぼし、さぬき姫に関しては、女峰よりも花芽分化しやすいことと、1回目の収穫時までに大きく育てることが、優先されるとのことでしたので、女峰よりも早く定植(※育苗パレットの狭い空間から、広々としてた本圃に植えると、1日遅くなるごとに、2日~3日の生育差が生じると考えております。)しました。液肥濃度は給水システム上、種類によって変えることは困難なため、同一です。

 序盤の栽培管理の良し悪しの判断は、出蕾が確認できる、今月末から来月初中旬となります。

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